パトリック・ザラ | |
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性別 | 男 |
年齢 | 不明 |
生年 | C.E.23年 |
没年 | C.E.71年9月27日 |
人種 | コーディネーター |
プラント連合政府唯一の政権与党であり国軍でもある自由条約黄道同盟ザフトの創設メンバーの一人。その前身、黄道同盟の創設メンバーでもあり、プラントの国家主権獲得、国軍たるザフトの建設を主導した中心人物。プラント連合の最高意思決定機関であるプラント評議会初代国防委員長(初登場当時)、後に最高評議会議長。アスラン・ザラの父。(声:有本欽隆)
経歴[]
コーディネイター製造が国際的に違法と定められてから7年後、大西洋連邦で極秘裏に誕生したコーディネイター。元々家族想いであったようだが、ナチュラルに関していい考えを持っておらず、レノアがナチュラルと交友関係を持っている事にも良い考えを示していなかった。これはコーディネイター非合法下の大西洋連邦に生を受けた彼の幼少体験が影響していると思われる。ある時、自身がプラントでテロに遭い、ナチュラルに対し、更なる危機感を抱いたパトリックは、アスランとレノアの身分を隠し月のコペルニクスに移住させる。情勢が悪化し月のコペルニクスも危ないと思い、プラントに戻ってくるようずっと言い続けていた。
開戦後は、政敵であった穏健派のシーゲル・クラインとの対立も深刻化し、情報操作によって自分の都合の良いよう編集した映像を、市民に見せ付け演説を行う事で、市民のナチュラルへの敵愾心を煽り続けている。また、この時より、ザフト軍の指揮官、ラウ・ル・クルーゼとも密談を行い、様々な特殊任務を与えていた。
コズミック・イラ71年4月1日、コンピュータによる予備選別と住民投票によりプラント評議会議長(国防委員長の職も引き続き兼任)に就任。ザフトの最高権力者となる。元々タカ派評議員の急先鋒であった彼だが、これ以降、人類絶滅を目論むラウの働きかけもあり、その思考、行動はさらに先鋭化していく。
評議会の承認なしでの「オペレーション・スピットブレイク」目標変更、自らにとって邪魔な存在の前議長シーゲル・クライン殺害をはじめとする、政敵のクライン派(穏健派)弾圧等が強権的に実行される。
この時点で彼は単なるタカ派政治家の域を超え、ひたすら主戦主義に凝り固まり専横の限りを尽くす独裁者と化していた。その一方、自らはラウをうまく利用していると思っていたが、実際は両陣営共倒れを狙う彼に逆に利用されており、とりわけNジャマーキャンセラーによって核兵器を実用化した事は、結果的に自軍の喉元に刃を突きつけられる事態を招く。
また、こうした一連の暴挙を止めようとした実子アスランにもついには銃を向け、最終決戦においては人類史上空前の大量破壊兵器ジェネシスの発射を実施するに至った。
第二次ヤキン・ドゥーエ攻防戦においてジェネシスを地球に向けて発射しようとした際、パトリックに諫言しようとしたレイ・ユウキ隊長を撃ち、射線上にいる味方を巻き添えにしてまで発射しようとした。しかしその直後、死に際のユウキ隊長に銃撃され自らも命を落とすこととなった。
最期はヤキン・ドゥーエに突入したアスランに看取られたものの、パトリックはナチュラルへの憎しみに囚われたまま死に、ヤキン・ドゥーエの自爆と同時にジェネシスが発射されるよう仕向けていた。そのことを知ったアスランに、その頑迷さゆえついに唾棄されてしまうこととなった。
最高評議会の議長と国防委員長を兼務していた彼はプラントの統帥の頂点に位置し、ヤキン・ドゥーエ戦役の戦争指導にあたった。そしてその戦争目的を「ナチュラルが全て滅びる」こととしていた。これは人類史上最大のエスニッククレンジングである。
コミックボンボン版では妻レノアのいない世界など意味はないとジェネシスを地球へ撃とうとするが、アスランがジャスティスを自爆させた事で失敗し、アスランの自己犠牲的な行動に感化されたザフト兵達に反逆されて取り囲まれたところで出番が終わる。
パトリックはDESTINYの世界においても、ヤキン・ドゥーエで地球連合と戦った司令官としてナチュラル抹殺を唱える過激な思想を持ったザフト軍脱走兵には未だに英雄視されいる。