ニュートロンジャマー (Neutron Jammer) は、アニメ『機動戦士ガンダムSEED』に登場する架空の装置。
注意:以降の記述で物語に関する核心部分が明かされています。
概要[]
プラント最高評議会議員である物理学者オーソン・ホワイトによって開発された。ニュートロンジャマーの影響下では、自由中性子の阻害により全ての核分裂を抑制させられる。このため、核ミサイルをはじめとする核兵器、核エンジン、原子力発電などは使用不可能となる。
副作用として電波が阻害されるため、それを利用した長距離通信や携帯電話は使用不可能となり、レーダーも撹乱される。戦闘中のMSとの通信も困難になるケースが多く、特に通信対象との距離が離れると、その影響はより顕著になる。
本体下部には地面を掘り進むためのドリルが備えられており、着地後は自動的に地中深くまで掘削し移動するため、敵に破壊される危険性は非常に低い。また、ニュートロンジャマーの有効範囲は非常に広く、3基程で地球全土をその影響下におく事が可能となっている。
劇中での動向[]
地球連合軍がユニウスセブに核ミサイルを打ち込んだ「血のバレンタイン事件」をきっかけに、ザフト軍がC.E.70年4月1日に、オペレーション・ウロボロスの発動により地球全土に撃ち込んだ。
地中深くに埋め込まれたニュートロンジャマーの影響から以後ザフト軍、地球連合軍の双方は核の使用が不可能となり、MSを有するザフト軍が戦争の主導権を握った。なお、この影響で原子力発電も不可能となり、地球全土に深刻なエネルギー不足が起きた事で、餓死者、凍死者を出す結果になった。これにより、人々の反プラント、反コーディネイター感情が高まる事になった。
ニュートロンジャマーキャンセラー[]
ニュートロンジャマーキャンセラー (Neutron Jammer Canceller) は、アニメ『機動戦士ガンダムSEED』に登場する架空の装置。
概要[]
ニュートロンジャマーの影響を打ち消す装置としてザフト軍自身が開発した。有効範囲はMSあるいは核ミサイル1つをカバーする程度となっている。
劇中での動向[]
ニュートロンジャマーキャンセラーを使用する事で、フリーダム、ジャスティスなどの核エンジン搭載型MSが開発された。その後、クルーゼの手によりわざと漏洩したデータがブルーコスモスの盟主ムルタ・アズラエルの手に渡り、プラントが核の危機に陥った。
ニュートロンジャマーキャンセラー搭載MS[]
- YMF-X000A ドレッドノート
- ZGMF-X09A ジャスティス
- ZGMF-X10A フリーダム
- ZGMF-X11A リジェネレイト
- ZGMF-X12A テスタメント
- ZGMF-X13A プロヴィデンス
- GAT-SO2R/Q NダガーN
- ZGMF-X999 ザク量産試作型
余談[]
- ニュートロンジャマーは、「Nジャマー」とも呼ばれる。
- ニュートロンジャマーキャンセラーは、「Nジャマーキャンセラー」、「NJC」とも呼ばれる。
- アークエンジェルなど戦艦に使用される推進エンジンはレーザー核融合による核パルス推進であるため、ニュートロンジャマーの影響を受ける事は無く、長距離通信手段はレーザー通信が使用されている。また、MSをはじめとする主な機動兵器はバッテリー駆動式となっている。
- 戦後は、大西洋連邦によって外交カードの切り札となり、地下資源などの確保を条件に地球各国のエネルギー危機回避を行っている。
- 『SEED X ASTRAY』では、ドレッドノートに搭載されているニュートロンジャマーキャンセラーは自機周辺のニュートロンジャマーの効果をすべて無効化するが、それ以降のものは電波の阻害効果を無効化せず、これはザフト軍が意図的にデチューンを行っている。
- 『第3次スーパーロボット大戦α 終焉の銀河へ』では、ニュートロンジャマーの有効範囲は、戦艦・コロニー・基地などの周辺のみであり、核ミサイルを停止させる事が出来る。ニュートロンジャマーキャンセラーは、フリーダムに搭載されている。
- 『スーパーロボット大戦J』では、「原子力エンジン」をコン・バトラーVは搭載してるが、物語序盤でニュートロンジャマーが使用された時に問題なく作動している。また、山のバーストンは、核弾頭ミサイルを使用するが、鉄甲龍にニュートロンジャマーキャンセラーのデータがなく問題なく作動していた。
- 『スーパーロボット大戦W』では、第2部でニュートロンジャマーが地球に打ち込まれるが、日本において光子力研究所と早乙女研究所が光子力とゲッター線をそれぞれ提供した事により大規模な混乱は起こっていない。キラとアスランはプラントに核攻撃が行われる事がないように自軍の面々に自分達の機体にニュートロンジャマーキャンセラーが搭載された事を隠していたが、ニュートロンジャマーキャンセラーを提供する事で地球のエネルギー不足を解消しようとしていたプレア・レヴェリーとの合流を機にニュートロンジャマーキャンセラーのデータをロゼ・アプロヴァールに託し、ロゼもそれを使って核攻撃を行わない事を宣言した。フレイは、アークエンジェルに回収されるため、地球連合軍にニュートロンジャマーキャンセラーのデータが届かない。
- 宇宙世紀を舞台としたガンダムシリーズにおけるミノフスキー粒子に相当する。
関連項目[]